キューブに詰め込まれた美味しさ。見た目良し!味良し!な高宮のパウンドケーキ専門店「漆菓」(しちか)

ここで作られるキューブ型のパウンドケーキは、定番の味やちょっと変わった味、季節限定の味など、7種類のお味のパウンドケーキが楽しめます。
手土産として贈るのにちょうど良い「漆菓」のパウンドケーキを紹介します。
この記事を書いたサラダボウラー
〈目次〉
「漆菓」のショップ情報

西鉄天神大牟田線の高宮駅近くに店を構えるパウンドケーキ専門店「漆菓」。
こちらのお店は2020年9月にオープンしたばかりのテイクアウト専門店です。
営業時間は11時から18時までですが、商品が売り切れ次第閉店なのでご注意を。
メニューは定番商品と期間限定商品を合わせた7種類のパウンドケーキのみです。
ちなみに店名の「漆菓」(しちか)の漆は漢字の七の大字。菓と合わせると「7つのお菓子」という意味合いになるので、商品ラインナップは7種類から増えることはないのではないでしょうか。
今回はテイクアウトのお店だったので、妻とはいかず一人で行きましたが、妻が好きそうな味があったのでテイクアウトで一緒に食後のデザートとして楽しみたいと思います。
高宮の街に溶け込む飾らない店構え

マンションの1階に店を構えている「漆菓」は、閑静でお洒落な飲食店が並ぶ高宮の街並みに溶け込む外観。屋根が斜めで可愛いです。

木の扉と店名の入った真鍮(しんちゅう)製の看板のみとシンプルな店構え、店の向かいには焼き鳥屋と小料理屋が並んでいます。「漆菓」の入っている場所も元はスナックが入っていました。
「漆菓」に来店するお客様は高宮に住んでいるお客様が多く、地域に愛されているお店のようです
和の雰囲気を感じる「漆菓」店内

店内には寿司屋や料亭で見るような立派な一枚板が中心に鎮座しており、その上にパウンドケーキの並んだショーケースが置いてあります。

壁はガラスで自然光がたくさん入って来ており、店の角には生け花が綺麗に飾られています。
奥にある厨房からうっすらとお菓子の甘い香りがします。
こちらはテイクアウトのみのお店なので椅子などはなく、3〜4人程が入れる広さです。
「漆菓」は若くて物腰の柔らかい男性の方がパティシエ兼オーナーとして、お一人で切り盛りされています。
時間をかけて味わえる「漆菓」のパウンドケーキ

「漆菓」は全ての種類のパウンドケーキでブランデーやラム酒などの洋酒を仕上げに使用しています。
日本酒の古酒や、ワインやウイスキーが寝かせると角が取れて香りや甘味が丸くなるように、「漆菓」のパウンドケーキも時間が経つに連れて洋酒の角が取れてまろやかになります。
賞味期限は7日間あるのでゆっくりと時間をかけて味の変化を楽しめます。
「漆菓」のパウンドケーキは洋酒の効いたちょっぴり大人なパウンドケーキなので、コーヒーや紅茶だけでなくワインとも相性が良さそうです。
和を感じる洋の菓子

「漆菓」のパウンドケーキは黒豆や酒粕などの食材が使われており、和のテイストを強く感じます。
和菓子好きの僕はこれだけで「漆菓」の虜です。ちなみに妻はチーズやコーヒー味が好きです。
今回妻の好みの味と僕の好みの味をしっかりと買うことができました。
食後のデザートでいただこうと思っていましたが、せっかくなのでひと晩寝かせてからいただくことにします
定番で看板の「プレーン」(税込190円)
ひと晩寝かせ、まずは定番の「プレーン」をいただきます。店主曰く1番売れている商品だそうです。
バニラの甘い香りがほんのりと感じるシンプルな味。蜂蜜を加えているので生地の水分含有量が高くしっとりとしていて、ブランデーの香りもしっかりと感じます。
ちなみにパウンドケーキとは、バター、小麦粉、卵、砂糖の4つの材料をそれぞれ1ポンド(約450g)ずつ同量を混ぜ合わせて作るケーキの事を言います。
和テイストの「抹茶と丹波黒豆」(税込250円)
次は僕が好きな和テイストの「抹茶と丹波黒豆」をいただきます。
蜂蜜の効果でしっとりとしながら、抹茶味のケーキ特有のズシッとした生地です。
抹茶の心地よい苦味と黒豆の素朴な甘味がバランスよく合わさっていて、黒豆も炊きすぎておらず程よい硬さです。
小豆のような小粒の豆ではなく粒の大きい黒豆を使っているので、豆の食感も楽しめるパウンドケーキです。
僕はこのパウンドケーキが「漆菓」の中で1番好きです。
チーズは絶対「酒粕とクリームチーズ」(税込200円)
次は僕の好きな和テイストと妻の好きなチーズが合わさった「酒粕とクリームチーズ」をいただきます。
見た目はベイクドチーズケーキに近いです。
酒粕特有の発酵風味が主張しすぎずほんのり香り、クリームチーズの甘味と香りが生地全体を包んでいます。食感もクリームチーズに近く滑らかな食感です。
チーズも酒粕もどちらも発酵しているので、相性が良く一体感が生まれています。
こちらは、酒粕を使用しているので洋酒ではなく日本酒を生地に入れています。
見るからに美味しい「いちごとココナッツ」(税込260円)
次は見た目から美味しそうな「いちごとココナッツ」をいただきます。
こちらのパウンドケーキは外側にココナッツパウダーをびっしりと纏っています。生地の中には店主お手製のいちごジャムが。
いちごジャムは甘すぎず、いちご本来の風味がしっかり残っています。
いちごジャムの甘さとココナッツの相性は抜群です。一口食べるとまずココナッツの香りが広がり、その奥からいちごの甘味と香りが押し寄せて来ます。
スパイス感じる「コーヒーとスパイス」(税込200円)
最後は1番気になっていた「コーヒーとスパイス」をいただきます。
こちらのパウンドケーキには、生地の中に挽いたコーヒー豆と4種類のスパイス(ナツメグ、シナモン、アニス、クローブ)が混ぜ込まれています。
コーヒーの香りの中にほんのりエキゾチックなスパイスの香り。
シナモンとクローブの甘さの中にアニスのスッキリとした独特な香りを感じます。
ちなみに、料理に使われる事の多いスターアニス(八角)とこちらのパウンドケーキに使用されているアニスは別のスパイスで、アニスは海外ではクッキーなどの焼き菓子に良く使われています。
薬のような香りがするので単体では使い辛いですが、他のスパイスと合わせると香りがキュッとまとまります。
妻はこちらのパウンドケーキが気に入ったらしく、おかわりを強請られました。
僕も気に入ったので次も買いたいと思います。
「漆菓」はオンラインでも購入可能

「漆菓」のパウンドケーキはネット販売もしており、オンラインストアが開設されています。(「漆菓」オンラインストア)
現在は2種類のパウンドケーキが2個ずつ入ったお試しセット(税込918円)と、4種類入ったセット(税込1,158円)、6種類入ったセット(税込1,736円)の3種類のみで、単品での販売や自身で味を選べるセットなどはありません。
オンラインストアで購入する場合は、商品価格と別に送料が追加されますのでご注意。
基本こそ至高されど挑戦を忘れず
パティシエにとってパウンドケーキは基本ケーキの一つです。僕も専門学校に通っていた頃は頻繁に作っていました。
作業工程は難しくなく生地の基本配合も同量なので、覚えると色々なアレンジができるオールラウンダーな生地です。
それだけに組み合わせる材料によってパティシエのセンスが問われます。
インスタグラムを見ましたが、「漆菓」のオーナーさんは試作を繰り返しながら期間限定の新作を早いペースで作られています。
過去作もどれも美味しそうでした。
次は新しい期間限定商品が出たタイミングで伺いたいと思います。